ビッグガンガン本誌より 【シノハユ the dawn of age】 <第15話・悠彗3>


『第12回・松江こども麻雀大会』 の決勝戦がスタート!!
決勝に進出したメンバーの過去の戦績は以下の通り。

起家 石飛 閑無(小学6年・湯町)  第10回 / 松江こども麻雀大会 第2位
 第11回 / 松江こども麻雀大会 第2位
 第12回 / 松江こども麻雀大会 決勝進出 (今ココ)
南家 瑞原 はやり(小学6年・北堀)  第09回 / 松江こども麻雀大会 優勝
 第10回 / 松江こども麻雀大会 優勝
 第11回 / 松江こども麻雀大会 優勝
 第12回 / 松江こども麻雀大会 決勝進出 (今ココ)
西家 稲村 杏果(小学6年・湯町)  初出場 / 松江こども麻雀大会 決勝進出 (今ココ)
北家 白築 慕(小学6年・湯町)  第11回 / 松江こども麻雀大会 第3位
 第12回 / 松江こども麻雀大会 決勝進出 (今ココ)


第09回の時に、瑞原はやり(北堀)優勝連覇が始まる。
第10回の時は、石飛閑無(湯町)が初出場で決勝進出 → 優勝は瑞原はやり。
第11回の時は、白築慕
(湯町)が初出場で決勝進出 → 優勝は瑞原はやり。
第12回の時は、稲村杏果
(湯町)が初出場で決勝進出 → 今ココ。

ふむ。
流れだけを客観的に見ると ─── 毎年毎年湯町がはやりんを倒す為の刺客を送り込んでいるみたいw
そんな冗談がよぎるくらいに、ここ数年の湯町勢の躍進っぷりと、はやりんの ”玉座不動” っぷりが凄まじい。
杏果ちゃんは公式記録が少ないから厳しいかもだけど、今回の成績も込み込みで考えると、『瑞原・石飛・白築』 トリオは
名門中学からスカウト来ても違和感ないね。
……ってか、はやりんは間違いなく来てるんでしょうなあ。
スーパー小学生として、県外からも引く手あまたじゃないだろうか。
アイドル活動を許可してくれる所じゃないと駄目だけれど、”制服免除(By千里山)” みたいな学校もあるから、そんな名門校もあるような気がしてる。
リアルでも沢山あるしねッ。

あ。今年のファイナリストが全員6年生ってことは、来年は誰一人この場にいないんだね。
つまり、来年の松江大会 ─── 『第13回・松江こども麻雀大会』チャンピオン不在の大会になるんだな。
2位も3位も4位もいない形になるから、来年度の勢力図はガラリと塗り変わることになるだろう。
必ず新しいチャンピオンが誕生する年になるんだね。
それはとても楽しそうな年であり。
それは少し損をするような、物足りない年であるのかも知れない。
年下世代の子達の中にも、”打倒瑞原” や ”打倒石飛” や ”打倒白築” を秘めている子がいてくれたら良いな。

「なんだかんだ1年ずっと一緒にやってきてわかったよ うちらの中で一番麻雀が好きなのは あの子だって」


幼少期の思い出と共に、ずっと麻雀が好きだった慕。
幼少期の思い出と共に、あまり麻雀が好きではなかった咲さん……
主人公対比してるねえ。
スピンオフの旨味と、作者の巧みを感じざるを得ない。

─── ふと思ったのだけれど。
咲さんは今はもう麻雀大好きだから。
これまた対比表現があるとするのなら、慕が麻雀を嫌いになる展開もあるのかも知れない?なんて思った。
どんな状況か全く想像はつかないのだけれど。
咲さんが姉絡み&家族絡みできているから、慕の場合は母絡みとか?

「自作!? 同人グッズ的な!?」


小学生が ”同人” という言葉知っていて、意味もちゃんと分かってるのが辛いw
情報源は、やはりネットからなのだろうか。
適度にしておくんだぞ悠彗。適度に(真顔)

「あれは麻雀狂い───… 麻雀が好きで好きでしょうがない子なんだ」


言われた方の慕も、言った方の玲奈ちゃんも両方スゲーよ。

”〜〜狂い” って、そうそう日常的には使わない表現だ。
人生で何度使うことがあるだろうか。ゾクッとしたw
確かに慕は乳児の頃から麻雀牌を離さないような子だったね。
玲奈ちゃんの言葉回しに痺れた。


悠彗の手がオタ風混一じゃない!?
─── とビックリしてしまったけれど、そりゃ毎度毎度は染まっていないかww


うあああああああああ。このコマは心臓掴まれた。
この決勝、<悠彗> というタイトルを冠しているのに、悠彗が観客席にいる理由の全て。
敗退が彼女の重要だった。
未来へのターニングポイント。
間違いなく、この回は <悠彗> なんだな。


決勝戦・東一局


「4年生のときはくやしいけど大惨敗 5年生のときは僅差… ということは6年生の今は……?
 勝っちゃうよな…!! 成長カーブ的に!!」


  もう閑無さんホント好き。

  ずっとこのままでいてくれ。
  そして ”優勝” して欲しい。
  ホント応援してる。ホント好き。

「杏果は手を縦に伸ばすことが多い 七対子や対々和が多く 手は遅め …
 逆に慕は横に伸ばしがちで平和や三色が多く鳴きも少ない そしてやはり遅い ………」



  杏果ちゃんのデータは少ないけれど、確かに前に和了してたのは役満寸前の三暗刻 ───
  あれは偶然だったんじゃなくて杏果ちゃん自身がそういう打ち手だったんだな。メモメモ。
  縦に伸ばずのなら、確かに手は遅くなりがちですね。
  火力は出るけれど。
  ドラが絡むとおいしいよね。字牌待ちが決まった時なんかは快感ッ。


  慕も閑無さんの言うとおり、横や平和主体で鳴きが少ない。
  てか、読者が見える範囲の和了描写だと、一度も鳴いていない。
  【シノハユ the dawn of age】 を改めて読み返して見たけれど、慕は確かに周りに比べて手は遅めの傾向がある。
  ん ─── でも、やっぱそれを補える程の高火力は魅力だね。
  本編だと、最近(?)では 『優希(加速モード)vs漫ちゃん(爆発モード)』 が酷く印象的でした。
  あれぞ火力一閃。漫ちゃんのたった1和了(+16,000)で、優希が稼いだ4和了分(+5,800+3,300+2,900+3,900)
  追い付かれてしまったのですから。


  はい。
  そんなこんなで、慕と杏果ちゃんの手組傾向は、閑無さんの分析通りで相違ありませんでした。
  ならば、閑無自身さんは ───!?
  少し前にも書いたのですが、恐らく閑無さんは、はやりんに負けてから打ち筋を変えています。
  麻雀1年目は、まさしく教本通りの ”鳴き少なめ+平和&字牌” での組み立て。
  はやりんに負けた麻雀2年目以降は、彼女の早さに追い付く為か、無意識のリスペクトがあるのか (←閑無さんはやりんの
  こと大好きだから、これだったら良いなとか勝手に思ってる) 『鳴き主体の速攻重視』 です。
  ダイナミック閑無爆誕。
  手は安くなりがちですが、相手の闘牌傾向が分かっているのなら、普段以上の加速を極めることが可能ですね。

  ─── 確かにこれならば、手が遅くなりがちな慕と杏果ちゃんには 有利!!

「ロン 2000です」


  だが、閑無さんが成長しているように、はやりんもまた成長しているのでした。

  早さには ”更なる早さ” を用いて、東一局ははやりんが和了。
  閑無さんの親番は終了。成長カーブを簡単に抜かせてくれない辺り、さすがです。
  うつむき加減で 「はい…」 って言ってる閑無さんがちょっと可愛かったw
  応援した過ぎる。

決勝戦・南二局(二本場)



  場は進み、南二局(二本場)へ。
  

杏果ちゃん 和了 (ツモ・3,200・6,200) ドラ表示

  
  ここで和了したのは、杏果ちゃん!!
  おぉおおおおおおお。鳴いての三暗刻だ!!前に閑無さんも和了していたけれど 渋くて格好良いよね。
  個人的に、”鳴いての三暗刻” って珍しい部類に入る和了形だと思っています。
  私は普段ネット麻雀で打っていますが、あまりお目にかかれる事がないのです。

  なので、杏果ちゃんのこの ”鳴いての三暗刻” は、少しの閑無イズムが入っていたら嬉しいなあ、と。
  閑無さんはあくまで早さを重視したタンヤオ絡みで、杏果ちゃんは縦伸ばしの対々和絡み。
  ちゃんと ”個性” も出てる。良い。

「そうだった 杏果はこういう一撃があるんだよな」
「手抜きはするなって言われてたからね」
「それでいいよ」

  で ─── だから、ここで二人の会話が挿入されているのも、とても良いと思った。
  多目的室にはもちろん慕や皆もいたけれど、杏果ちゃんを主に鍛えたのは閑無さんっぽいから。
  そこでフワッとでも、鍛えた側の ”筋” が感じられるのは素敵だ。
  たとえそれが私の深読みでも!!(..*)

決勝戦・南四局(オーラス)


  場はオーラスへ!!


  スコア状況は上記のような形。
  ぶっちゃけ前半戦は、はやりんと閑無さんの独壇場でしたが、杏果ちゃんの大きな介入があり、スコア状況は一気に
  面白くなりました。
  はやりんが不動のTOPを堅守する中、それに肉薄する閑無さんと、追い掛ける杏果ちゃん。
  慕は沈み気味ですが、ラス親ですから、得意の一撃必殺か、連荘に望みを繋げることは可能!!
  ですが、ここは私も閑無さんと同意見。
  相手は瑞原はやり&石飛閑無という速攻コンビ ───
  しかも大物手を作らなくても勝利を掴める二人に、慕が追い付けるのか!?


  !? 慕が速度重視、だと……!?

  ここ、ホントやられた。
  確かに麻雀でラス親が速度重視してくるのは普通だけど、さんざん火力重視でやってきた ”慕が” 速度重視は
  意外も意外だった。
  きっとこの時の私は、読んでて閑無さんと同じ顔してたと思う。
  後に閑無さんが言っていたけれど、マジで 「そんな打ち方もできるんだな」 慕……という感嘆が出た。
  強いよ慕。この切り替えは強い。
  本編サイドの憧の台詞じゃないけど、「そこ切り替えてんだろうけど 押し強めになった時の慕って ちょっと悔しいけど
  私の理想に近い感じ」 だよ。

決勝戦・南四局(二本場)


  続く慕の連荘により、場は南四局(二本場)に突入。


  スコア差は遂に [10,000] を割った!!

  「とにかく和了るっ」 という意気込みの慕に  2面テンパイの

  手が出来上がる。

   さんクルー!?!?!?


  しかし、当然ながらTOP目のはやりんも最高速で和了を目指す。

  はやりんの手は の2面テンパイ。

  この2面テンパイをもって はやりんは4年連続の優勝に王手!!

  慕もはやりんのテンパイを察しているが、自分も負けられないと勝負を掛ける!!


今 ───



押し引きの引きはない ───!!


  カン!?

  慕は引いてきた をカンし、嶺上牌である をツモ!!

  これが優勝牌!!

慕 和了 (ツモ・2,500オール) ドラ表示


  「ツモ!!嶺上開花 東!! 70符2飜の2本付けは2,500オールですっ!!」



人はそれを奇跡と呼ぶ

奇跡を可能にするのは ───





神か悪魔ッ ───!!



  最終スコア [33,300] で、慕の逆転優勝!!

  おめでとう、おめでとう慕!!
  もうそんな単純な言葉しか出てこないくらい、息が詰まるほどの盛り上がり具合だった!!
  スゲー!!スゲーよ慕!!
  おめでとう、おめでとう慕!!


  最終結果は、[ 慕が1位・はやりんが2位・閑無さんが3位・杏果ちゃんが4位 ] という形に。
  一言でいうのなら、”接戦” という言葉がピッタリな試合でした。
  はやりんの振り込みZEROはさすがですし、その逆に杏果ちゃんは一番振り込みが多かったりと
  この辺は経験則からの ”差” が顕著に出ていて良いなって思います。
  『ツモ』 がいかに効いているのかが分かりますね。
  ─── ああ、面白かった。
  そして凄かった。


  あと、この度の慕の和了には、全て鳥さんが絡んでいましたね。
  慕が本気であったように、鳥さんの本気も垣間見たような気がします。


  悠彗ー!!

   慕の麻雀は生来と母から、閑無さんの麻雀は偶然とはやりんから、はやりんの麻雀はまふふと笑顔から ───
   各々が各々の想いを抱えて歩いていますが、悠彗の本当の麻雀はここからですね。
   きっとここからは、今までとはまた違う麻雀。
   そして、新しい物語。


「我が道を往くのは親譲りかしら」
「じゃあいいことかな…?」
「どうだろ… でも楽しみね」


  本当、本当に楽しみですね。



01.01 【シノハユ the dawn of age】 キャラ一覧表(画付) 01.01 【シノハユ the dawn of age】 キャラ一覧表(文字)

01.01 【シノハユ the dawn of age】 和了MEMO

完了 12回
松江こども麻雀大会 決勝戦
白築 慕(小学六年・湯町) vs 瑞原 はやり(小学六年・北堀)
石飛 閑無(小学六年・湯町) vs 稲村 杏果(小学六年・湯町)
得点収支MEMO
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